公開研究集会「アーカイブズ編成の理論と実践―公文書館の現場からの提言―」

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日 時■2010年1月9日(土) 13:30〜17:30
場 所■人間文化研究機構国文学研究資料館 2階第1会議室  アクセスは→こちら
      なお、会場出入口は北側玄関向かって左の休日出入口になります。→こちら
主 催■国文学研究資料館アーカイブズ研究系研究プロジェクト「アーカイブズ情報の資源化とネットワークの研究」(研究代表者:大友一雄)
後 援■日本アーカイブズ学会
参加費■無料
 
プログラム■(一部変更の可能性もあります)
13:30 開会挨拶
13:40 柴田 知彰 氏(秋田県公文書館
    記録史料群の編成・構造化に関する理論から実践へ―近代県庁文書群の目録編成を題材に―
14:40 休憩
14:50 大城 博光 氏((財)沖縄県文化振興会)
    沖縄県公文書館における公文書編成について
15:50 休憩
16:00 ディスカッション
17:20 閉会挨拶
 
簡単な内容紹介■
国文学研究資料館アーカイブズ研究系では、平成16年度より「アーカイブズ情報の資源化とネットワークの研究」という研究プロジェクトを開始しました。そこでは主に、次のような諸課題の総合的な推進に向け、多くの研究会やワークショップを開催してきました。

 (1)記録史料群の構造化に関する研究、
 (2)EAD規格による情報の組織化のための研究、
 (3)情報提供とネットワークシステムに関する研究、
 (4)これらをアーカイブズ全体の電算システムとの関わりで位置づける研究、

プロジェクトの最終年度にあたる今年度は、これらのうち?記録史料群の構造化に関する諸課題を検討すべく、公文書館の現場で精力的な研究・実践を積み重ねておられるお二人のアーキビストをお招きして、プロジェクトの掉尾を飾る研究集会を開催することにしました。

過去の記録への的確なアクセスを現在と未来の利用者に対して保証すること、その基盤としてアーカイブズ資料を適切に編成・記述することは、アーキビストにとって重要な専門的業務であり、アーカイブズ学においても中心的な研究領域の一つとされてきました。そのため、とりわけ1980年代以降は、国際標準ISAD(G)に代表される諸外国の理論の適用実験や、各種の文書群の構造分析などの取り組みが、国内でも盛んに展開されています。さらに近年は、各地の公文書館における公文書整理の経験から得られた知見をもとに、欧米の諸原則に学びつつも、それを理論的かつ実践的に再検討しようとする試みがなされるようになりました。
 
秋田県公文書館の柴田知彰氏は、出所の組織改編による史料群の階層構造の経年変化に対応すべく、組織性と連続性が同等の内的秩序であるとする立場に基づき、明治期の秋田県庁文書群の内的秩序の復元を行っておられます。沖縄県公文書館の大城博光氏は、公文書の整理及び評価選別における「シリーズ」を単位とする方式の有効性について実践的に検討を重ねておられます。いずれも、シリーズの概念を積極的に位置づけることによって、公文書編成の基盤を見直そうとする意欲的な議論です。
 
この研究集会では、特に公文書館が所蔵する自治体公文書の編成というテーマに焦点を絞り、その理論と実践をめぐる最先端の成果について、全国の研究者・実務者及びこの問題に関心を寄せる方々と議論を深めるとともに、今後の研究と実践の方向性を展望したいと考えております。
 
問合せ■
担当:国文学研究資料館アーカイブズ研究系 坂口
    050-5533-2900(代) sakaguti☆nijl.ac.jp(「☆」は「@」に換えて下さい)
   ※会場準備の都合上、事前にご連絡いただければ幸いです(当日申し込みも可能です)。
 


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