スマトラ沖大地震・大津波 被災文化遺産救済支援五人委員会アピール

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■藤吉付記■五人委員会のお一人よりお知らせを受けたもの。その方の承諾を得て掲載します。関心お持ちの方は下記連絡先までお問い合せをお願いします。
 
私たちは、昨年12月26日に発生したスマトラ沖大地震・大津波で被害を受けた文化遺産に対する世界的な救援活動の輪に加わることを目的として、このたび「スマトラ沖大地震・大津波被災文化遺産救済支援五人委員会」を結成しました。
 
私たちは、この災害で最愛の肉親や友人を失った多くの方々に心より哀悼の意を表するとともに、今も多くの行方不明者や生活の基盤を失った被災者が大勢おられることから、こうした方々に対し最大限の支援が今後も続けられることを心から願うものです。
 
同時に私たちは、ICA(国際文書館評議会)およびIFLA(国際図書館連盟)両会長が、アナン国連事務総長に対し連名で被災地域の文化遺産保全について要請を行ったように、この未曾有の災害に際し、それぞれの専門的立場から被災文化遺産を救うための国際支援活動に加わる責務があると考えます。そのため私たち五人委員会は、以下の活動を行います。
 
1.被災国の文化遺産救済に関し、英知をもって支援していく推進・調整役となること。
2.被災当時国の関係者による現地被害調査を物心両面で支援し、文化遺産の被災状況を把握するための援助をすること。
3.日本での被災文化遺産救出経験を活かし、実践的な救済活動の立ち上げをサポートするため被災国に専門家を派遣すること。
4.現地被災文化遺産救済活動に必要と思われる緊急資材を調達し現地に届けること。
5.被災地での実践的な救済、保全作業をサポートする技術専門家を派遣すること。
6.今回の未曾有の災害の教訓を将来に活かすため、被災国全域の文化遺産被害状況について報告書をまとめる支援をすること。
7.その後の具体的支援内容については、1〜6の進捗状況を見て決めるものとする。
 
以上の支援活動に必要な諸費用を調達するため、私たち五人委員会は、国内の関係学会や団体のみなさんに対し、ここに募金のお願いをするものです。現在のところ、緊急の資材調達や専門家派遣の費用として約800万円の資金が必要です。
 
募金活動は各学会、団体でそれぞれ独自に行い五人委員会事務局にお届け下さるか、会員の方々に下記口座への振り込みを呼びかけていただければありがたいと存じます。
 
五人委員会の事務局と口座は次の通りです。なお、現地状況や支援活動に関する最新情報は東京修復保存センター(TRCC)のホームページwww.trcc.jpに掲載されています。
 
事務局住所:東京都青梅市梅郷4ー655 東京修復保存センター 気付
E-mail save_ri@trcc.jp
郵便振替口座 00180−9−723749「スマトラ沖大地震支援五人委員会」
 
  2005年1月17日
 
スマトラ沖大地震・大津波被災文化遺産救済支援五人委員会」
 
青木繁夫(東京文化財研究所国際文化財保存修復協力センター長)
安藤正人 (国文学研究資料館アーカイブズ研究系教授)
斎藤照子(東京外国語大学教授)
坂本 勇(TRCC東京修復保存センター代表)
高山正也 (慶應義塾大学教授)
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