日本アーカイブズ学会2014年度第1回研究集会

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日本アーカイブズ学会 2014年度・第1回研究集会
 ※どなたでも来聴歓迎、とのことです。
テーマ■市民活動とアーカイブズ チラシは→こちらdropbox
日 時■2014年11月16(日)13:30〜16:30
会 場■東京外国語大学本郷サテライト・3階セミナールーム アクセスは→こちら

報告者■
「市民アーカイブ多摩」について:その前史から現在まで
  中村修(市民アーカイブ多摩、藤沢市文書館)
市民活動記録のコンティニュアム:「賞味期限切れ」から「ヴィンテージ」>へ
  平野泉(立教大学共生社会研究センター)
コメント:金慶南(法政大学大原社会問題研究所

開催趣旨■
 「公文書」だけでは地域の記憶、社会の記憶を後世に伝えられないことを、私たちは知っている。個人の日記や家族写真、さまざまな民間団体や地域の活動記録、そうしたものと公文書とをつなぎ合わせることによって、はじめて地域や社会の記憶をつなぎ、歴史を紡ぐことができるのである。
 こうした観点から今回の研究集会では、市民活動資料の保存と活用の問題について取り上げることにした。近年、保存活動への取り組みが活発になっている市民活動の資料は、長年にわたる市民の活動の積み重ねによって生み出されている記録であり、「市民の財産」として市民自身の手で保存・共有・活用されていくという点が重要である。まさに民主主義の根幹を支えるアーカイブズとして位置づけることができよう。その一方、現代資料のもつ物量性や、保存組織・体制の脆弱性といった大きな課題を抱えている。
 具体的には、資料保存組織の設立経緯と現在の状況、いわゆる「灰色文献」の重要性などコレクションがもつ特質、目録編成や資料公開にあたっての諸問題、活用の方策といった点を検討する。その上で、市民活動資料とはどのような特質をもつのか、それが「市民アーカイブズ」へと発展していく可能性、さらには今まさに問題として取り組まれている諸問題、現在進行している市民活動にどのようにつながっていくのか、いかに力を与えていくことができるのか、といった点について展望を見通したい。さまざまな立場の方にご参集いただき、有意義な議論を共有する場としたい。